やー、これが、本屋三件回ってないんだもの。

 あるサイトさんに影響されて電撃コミックス『BLOOD ALONE』を買ってきました。探してもないない、みんな影響されて探しに行ったんでしょうか^^;
 登場人物は文筆家の男クロエと、その家に同居する吸血鬼の娘ミサキ。誰かがヲタPapa told meと言っていましたが確かにそんな気もする配置^^; やっぱり四六時中家にいる男はコレ系の漫画の人物として重要ですな。庇護者としての存在、父親型主人公というのはヲタの理想視する自分の典型だと思います。ま、その話はおいといて。
 やー、この作者さん、ヒロインであるところのミサキへの愛情の注ぎ方、それも外からでなく、中身に注ぎ込んでヒロインを光らせる愛情がたっぷり感じられて素晴らしい。当然のことながらそうして輝くミサキは可愛くってしょうがないのです。あれですね、シャーリーです。森先生がシャーリーに注ぎ込む愛情と同じモノです。私はこういう『愛』が大好きなのですよ〜。
 対するクロエにも、似たような力の注ぎ込みを感じますね。ただこちらのほうは、愛情というよりもヲタクな読者、というか『自分自身』が自分自身としてどういう存在でありたいのか、という思索が感じられる造形ですが。
 しかし、ミサキの造形だけで転がりそうな話なんですが、私的に残念、というか疑問を呈さざるを得ない点は、ギミックとしてクロエが異能であったり、ミサキの吸血鬼としての能力の描写があったり(そりゃ吸血鬼ものとしてなかったら変なんだけど)、警察関係者などとの接点があったり、というところなのですが。クロエかなり強いですし。探偵と文筆業の二足の草鞋を履いているところもなんだか既存作品の単純な応用を感じます。関係がGSGをなんとなく彷彿させるあたりも、他誌ならともかく、電撃の中では微妙に思ってしまうところですし。
 ともあれ、女の子の描写では示唆も多く素晴らしい作品です。伝奇的アクション的設定や展開をどう消化するのか、そこが今後の注視点ですね。お勧めです。