マリア様がみてる 〜春〜 第05話「いつしか年も」

 今週のお知らせは令ちゃん
 一瞬「なぜ?」と思うものの、よく小説を思い出したら確かに納得。
 それについては本編の内容にて。


 薔薇の館で卒業生への送辞を読み上げる練習をする祥子さま。もう卒業式の当日です。さすがに皆の表情にも複雑なものが。そして、卒業生の胸元に花をつけに来た下級生を気遣う蓉子さま。それに、卒業式だというのに睡魔に襲われかかっている自分にあきれた感じの聖さま

 講堂に着席しつつ、回りの様子を確かめる江利子さま。来賓席に山辺先生の姿はなし。蓉子さまはこんな日にも他人を気遣ってるし、聖さまはうとうと。さすがにちょっと呆れ気味。

 その聖さまは昔のことを思い出したり。「あなた、アメリカ人?」ムカ。聖さまは腹を立て、「でこちん!」と言い返します。そして取っ組み合い。小説と違い細かい説明がないですが、いやあ江利子さま見事なデコさすがにそれじゃ聖さまも怒ります。
 …って実は、私も小学生のとき、これとまったく同じことをやったことがあります^^; 取っ組み合いのケンカにはなりませんでしたが^^;

 次は、中等部で出会った聖さまと蓉子さま。聖さまを佐藤さん、と呼んだ蓉子さまを、即座に外部受験組と見抜く聖さま。しかしさすがにこの頃の聖さまぶっきらぼうですねぇ。そして蓉子さまは、聖さまの言葉を聞いて、即座に「リリアンでは名前で呼び合うのが普通」ということを理解します。頭いいー。ここでは、蓉子さまが気を遣って聖さまに対応している感じ。三人が三人でいることに、蓉子さまの存在はやっぱ大きかったんでないかなーと、そんなことを思ったり。

聖さまが受け取った卒業証書。割とシンプル。


 中等部入学式の回想。江利子さまは、新入生挨拶を任されるほど頭のいい蓉子さまに、張り合わない選択をします。そして、クラス。隣には聖さまが。蓉子さまは江利子さまのタイの結び目のきれいさに目を止め、アドバイスを求めます。この頃はスカーフっぽいのではなく、ほんとうにタイという感じですね。ここからが三人の始まり、という感じで。

 そうこうしているうちに、在校生代表の祥子さまから、卒業生への送辞が。さすがの蓉子さまも胸に迫るものがあるようで、目に涙が。しかし実際に嗚咽を漏らしてしまったのは、妹の祥子さまのほうでした。

 そこに助っ人に現れたのは、我らがミスターリリアン令ちゃん! 令さまと祥子さまは、二人三脚で送辞を終えます。その様子に、ほっとするというか感動する蓉子さま。

 ようやく到着、というか到着はしていたけど中に入ってこなかった山辺先生。家族でもなく他校の先生である自分が入ってよいものかと思ったという山辺先生。江利子さまが、自分が来て欲しいと思ったのだからいいのよ、と言われて納得してしまいます。ああ、やっぱりそろそろ丸め込まれ始めてます^^; 格好ももうちょいなんとか…でも、「卒業おめでとう」には江利子さまもじんと来たようで。

 カメラちゃんこと蔦子さん登場。こういう学校行事には欠かせないお人。今回はカメラマンです。

 まだ目元が赤い祥子さまにティッシュを渡す祐巳

 鼻をかむとすっきりする…というのは先週の志摩子さんとの会話からのヒキ。さすがに祥子さまが鼻をおかみになる音は入っていませんでした^^; 当たり前だ? でも、その様子を見て、大事な妹には最高のパートナーができた、と笑顔の蓉子さま。

 蟹名静さまと志摩子さん。この二人は「ファーストデートトライアングル」(と「ごきげんよう、お姉さま」)が第一期に回ってしまったせいもあって、組み合わせ的に久しぶりなような気がします。聖さまを巡って、ライバルっぽくあったのに実は姉妹のような二人。静さまも今年度が終わると海外へ。志摩子さんにもいろいろ胸中に湧き上がるものが。

 アメリカ人と言ったこともでこちんと言われたことも覚えてない江利子さま。でも、それでもいいのか。

 そして、記念写真撮影。もったいないので、ほんのちょっと大きめに。まずは白、黄、紅、それぞれの姉妹で。

 そしてやっぱりちょっかい出す人。

 今年の薔薇さま三人で。そして全員集合で。

 そこにリリアンかわら版でいろいろ山百合会をかき回した三奈子さんと、妹の真美が。迷惑をかけたことを謝り、そして自分も純粋に薔薇さまを憧れにしていたと告げるうち、思わず涙を流してしまう三奈子さん。駆け去ってしまった姉のかわりに後をきちんとしめる真美に、心配することなど何もなさそうだ、と苦笑する薔薇さま方。しかし真美さん、出番あってよかった^^;

 そして、リリアンを去る江利子さま、蓉子さま、聖さま

 残される一年生と二年生。たった3人いなくなるだけなのに…。やっぱり、その姿は寂しいのです。

 「この学校で、あなたたちに出会えてよかった」
 そう思ったのは薔薇さまたちだけではなかったでしょう。

 始まったときからずっと変わらなかった環境が変わる話です。学生生活という代替わりしていくのが当然の舞台でこの別れは必然だったわけですが、やはり寂しいのです。祥子さまも、令さまも、そして志摩子さんも、やはりこの人たちの後というのはとても重いのだろうと思います。だからこそ来年度の物語があるわけで。

 実際、初代薔薇さま方ももう出てこない、というわけではないのですが、でも、やはり(フィクションの中のことだということを含めても)薔薇さま方、卒業おめでとうございます、お疲れ様でした、と言いたい、そんな回でした。

 P.S.欲を言えば、もう少し作画レベルが安定してるとよかったんですが…。後、物語的にしょうがないのですが、やっぱり祐巳の顔がおとなしめだったのが残念でした。