マリア様がみてる 〜春〜 第03話「いと忙し日々」

 なんというか、原作でも何かが壊れてきた話と捉えられていたような気がしますが(笑)。

 卒業生を送る会の準備にかまけていて、山百合会の中の私的な送別会を失念していた薔薇のつぼみの方々。あわてて行事の準備と平行してそちらも準備を始めることに。志摩子さんは経験がない、祥子さまはときどき抜けている、令ちゃんはボケた? んでしょうか。


 とりあえず予定の確認は祐巳の役目に。しかしそこで聖さまから、一年生は隠し芸するんだよと、驚きの情報が。しかしこの顔、受話器越しに祐巳に伝わっていたら、さすがの祐巳でも引っかからなかったのではないかと^^; 罠な顔してます。

 令ちゃんはリンゴを握り潰して、祥子さまは自分で歌を歌いながらバレエを踊った…と。というか聖さま、2年前にあったであろう自分の体験談から教えるべきでしょう、そのほうが信用されやすく…。って自分のことは教えなさそうな人ではありますが^^; そして愕然の祐巳

 一年生でご相談。聖さまのことを分かっているというか信用してないというか、真実を一発で見抜く志摩子様。さすがというべきでしょうか。もし本当だったら…とネガティブに考える祐巳に対し、由乃さんはどう見てもやりたいからやる気ですね(笑)。しかし即席即席言ってますが、そこは「即興」だろうと。原作から即席言ってたんですけどね。気の短そうな由乃さんらしいひとこと?

 福沢家当主は宴会芸マスターらしく、家をあさる祐巳。モダンな外観となんだかミスマッチな和室です、収納もちゃんとあるしふすまだし^^; そこで唐草模様の包みを発見する祐巳…って、ふつうないですよそんな風呂敷! 今どこにいっても! そしてそれを見て苦笑いする祐麒。しかし祐麒、変なファンがつきそうなほど可愛らしくかつ格好いい顔立ちですねえ(もう変なファンはとっくについてる?)。風呂敷の中身はざると手ぬぐいとテープと五円玉…これで察しがつかない祐巳は、やっぱり平成を生きる女子高生ってことなんでしょうか(笑)。そして「自ら進んで笑いものになるの…?」と言う祐麒に、祐巳は「違うわよ、笑いを取るの!」原作にもあった台詞ですが、けだし名言です(笑)。

 今週のアイキャッチは祥×祐だったので割愛。


 昼間は送る会の準備、帰宅後は芸の練習と、休む暇のない祐巳。肩を揉んだり腰を叩いたり、いきなり老け込んでます^^; それでも練習しようとすると祐麒に「目の下クマができてるぞ」と言われて、うら若い女の子としてはショックで滂沱するわけです。

 学校へ行っても疲れが取れるわけではない祐巳さん。志摩子さんにも心配されたり。そして結局倒れる祐巳。デフォルメ顔、なんか玄鉄絢氏を彷彿とさせるなぁ。両方好きなので勝手に繋げて見てしまうのでしょうが。

ちらりと登場並薔薇さま(桂さん)。


 ぶっ倒れていた間祥子さまがついていてくれたことを知って、迷惑ばかりかけてると落ち込む祐巳。とそこに現れる聖さま。絶妙だ…絶妙すぎるっていうか便利すぎる。世の傷心の女性は聖さまの前では3秒とかからずに陥落してしまいそうだ。祐巳もなんだかんだ言って、よく「浮気」を働いてしまうしなぁ。(原作でも祐巳自身がそう自覚してしまうシーンがあったりとか)

 これは絶対原作の今野緒雪女史のボキャブラリだよなあ、というか原作にもあったわけですが。青マムシドリンクて。まさに物書きの装備品です。私はこの手のを使いませんが…手がむくんじゃって、キーボードが打ちづらくなるんですよねぇ。これこれ祐巳ちゃん、それは寝る前に飲むものではありません。眠れなくなるぞ。

 電話で祥子さまと話したりして、翌日には他の山百合会のメンバーにも励まされたりして、復活の祐巳

 祐巳失禁。まさかこのネタが入るとは。真っ先にカットされると思ってたんだけどなあ。まあ、このイベントが入らないと祐巳が体操服に着替える説明がなくなっちゃいますが。送る会で一人さらしものの祐巳。その野暮ったさは祐巳が落ち込むのも無理がないほど。まあマリみての話で体操服にこれ以上こだわるのははしたなくてよ、ってことで^^; 次へ。

薔薇さま、さりげなく(?)


 卒業生の胸にはサーモンピンクの薔薇が。祥子さま曰く「紅と白と黄色を混ぜた色だから」。

 そしてメインイベント、山百合会の送別会。ノリノリの由乃。しかし志摩子さんがピアニカで吹いている曲はマジックの定番「オリーブの首飾り」ではなくなってしまいました。個人的にオリーブの首飾り(ちゃっちゃらちゃららーん♪)は、映画ポリスアカデミーのバー「ブルーオイスター」が浮かんでしまうのですが。笑える人だけ笑ってください。策が完璧にハマり、大喜びの聖さま。祥子さまに嫌味言われたくらいじゃ動じません。

 志摩子さんは「マリア様の心」に合わせて日本舞踊。扇子が「あっぱれ」だったことには説明なしでしたが。薔薇さま方が大受けなのは、馴染みきった歌と純日本風の日舞とのギャップがあったればこそなのでしょうか。面白い組み合わせだと思いますけどねぇ。

 そして真打ち登場! というか文字通りの真打ち具合というか。落語じゃないですけど。祐巳安来節、世間一般で言うところのどじょうすくい!
 …しかしこれって、小説という絵があまり出ない媒体だったからこその飛び道具だったんじゃないかと愚考するわけですが^^; でも避けては通れぬ一戦だったのでしょうね、TVスタッフとしても^^;

 なんで安来節まで知ってるかな、聖さまっ。さすがはおやじ女子高生。しかしこれには渋い顔だった祥子さまも大笑い。それを見て優しい笑みを浮かべる蓉子さまが素敵すぎます。私、初代?三薔薇さまでは蓉子さまが一番好きだわー。そして、皆で大笑いしながら締め。

 けっこう詰め込んでた印象はありますけど、なんだかおいしいところは全部やった感じの回でしたねぇ。しかし、祐巳が疲れていくさまとか、原作からある安来節やらなにやらのギミックとか、制作側に染みついた何かが透けて見えてしまうような、そんな複雑な回でした。なんていうか、原作もこの辺から妙に「古い慣習の残るミッション系お嬢様学校」と中の人とのギャップが…^^;

 あー、先を急がないと追いつかれるー。実はまだいと歳後編を読み終わっていないのでした。ペース上げねば。